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Question

よくある質問

研修はどのように実施していますか(新卒、中途)

1.中途採用
・ 中途採用者は、雇入れ時の教育として1日半という時間を充てます。大きく、初日の午前、初日の午後、2日目の午前と分けます。
・ 出社していただいたところで人事担当が駐車場所に案内し、また朝礼の時間帯に各職場を歩いて紹介します。これが当社でのスタートです。
【初日の午前】
採用担当が教育を実施します。
・ 作業着のサイズや提出書類の確認から始まり、当社カレンダーや組織図、建屋の名前といった当社独自の内容を伝えます。
・ 勤怠の連絡と提出の方法、残業実績の申請方法を現場・現物でデモします。
・ 学校の緊急連絡網と同様、当社にもメールの一斉配信の仕組みがありますので、そこに登録してもらいます。勤務時間中にスマホをいじっていい唯一の機会です。最近は連休前に、新型コロナ感染予防の呼びかけにも一斉配信を使っています。
・ 期ごとに定める全社目標の内容を理解していただきます。当社が何に力を入れて活動しているか、また1年間の到達目標が何であるのかを確認いただきます。
・ 賃金と退職金に関する規程を、原本を見ながら読み合わせ、説明を加えます。どなたにも興味のある内容だと思います。
・ タバコのポイ捨て問題から始まった喫煙ルールの制定と外回りの環境整備を説明し、協力を依頼します。またアルミ缶とスチール缶の分別についても、「材料屋」らしい意識を持つようにお願いします。
【初日の午後】
・ 配属予定先でオリエンテーションを実施します。例えば機械オペレータであれば、公差、ノギスやマイクロの取扱い、といった教育を実施します。出来具合が、2日目午後の職場受け入れ態勢、OJTの実施手順等の検討材料になります。
【2日目の午前】
採用担当の教育が、これで最後となります。
・ 就業規則を読み合わせ、説明を加えます。その他、会社ルールが文書化され、食堂にて自由に閲覧が可能であることを伝えます。
・ 労働安全衛生に関する概略を説明します。活動の結果であります「過去3年間の労災事例」や「定期健康診断の有所見者率推移」を紹介し、安全で健康な会社作りを安全衛生委員会を中心にどのように取り組んでいるのかを説明します。製品を落としただけで足の打撲、バリを手でこすったら傷口が開いて医者で縫っていただくというような怪我に通じる、ということを伝えます。自分の身体は自分で守ることが基本、できたら同僚の怪我の未然防止までつなげてもらえたら嬉しいというような話をします。
この時点で採用担当とは顔なじみになっていますが、配属先は知らない人ばかり。緊張しているでしょう。はやる心を抑え、仕事に慎重に入って行ってもらうように誘導します。
【2日目の午後 ~】
配属先でのOJTが始まります。教育担当が付きますので、その者の指示で仕事を覚えて行っていただきます。入社5年前後の者が先生役となります。近未来のご自身の姿と重ねあわせていただき、モチベーションを高めていただくよう期待しながらのOJTです。

2.新卒
(1)基本的な考え方
教育の結果であります「身に着けてもらいたい知識や技能」は基本的に1.中途採用と同じです。中途採用者は、前職での経験があります。しかし新卒には、その経験がありません。したがいまして同じことを教えるにも、1ステップ、導入の教育を用意した方が適切ということが多くあります。よって実質1週間程度(土日を入れると10日近くになります)の座学と現場実習で研修計画を組みます。頭と手を動かし、理解を深めることを狙っています。
(2)新卒に寄せる思い
これとは別に、特に心掛けていることがあります。学生から社会人になるという人生のターニングポイントを、一生忘れないイベントとなるように配慮します。その1つが、「初任給で何をする?」という質問です。1年前に入社した社員との面談の時間も用意し、先輩の話を聞いた上で「給料日」(初任給の受け取り)の準備をさせます。もう1つが、作文の発表です。最終日に当社の社長や管理職の前で作文を読み上げ、研修の総括とします。両親への感謝の気持ちをつづった作文では、「結婚式みたいになっちゃった。」と感想を漏らしたりします。作文テーマは、例示はしますが、自由に決めさせています。
ターニングポイントとは、「過去の自分と決別する気さえあれば、新しい自分を見つけられる時」と定義しています。だから研修では、個人の過去の話を根掘り葉掘り聞かないように気を付けています。話したくないことは秘密で結構、でも話したくなったら「同期」と共用していただきたい、との思いです。過去の開示よりも未来に目を向けさせることを、研修の場では重要視します。
(3)研修後の生活
集合研修の後は、バラバラになります。配属先で3ケ月程度のOJTを実施し、毎日、日報を書いてもらいます。教育担当や管理職からコメントが付くので、そのアドバイスを取り込みながら、だんだんと独り立ちして行きます。